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ロフト付き物件ってやめたほうがいい?メリットとデメリットについてご紹介

ロフト付き物件って、ちょっと気になる----開放感のある空間や、おしゃれな空間づかいに憧れる人も少なくないはずです。
一方で、「ロフトは実際住むと大変らしい」と耳にすることも。
使い方や相性次第で、便利にも不便にもなる。そんな特徴を持つのがロフト付き物件です。
後悔しない物件選びには、見た目の魅力やイメージだけでなく住み心地のリアルも知っておくことが欠かせません。
このコラムでは、ロフト付き物件のメリットとデメリットを整理しながら、「自分が合うタイプかどうか」を見極めるヒントをご紹介します。
目次
ロフト付き物件とは
ロフト付き物件とは、天井近くにスペースが設けられていたり、居室の一部を2層式にした部屋のことを指します。
このロフト部分は、建築基準法上では「居室」とはみなされないことが多く、天井高や面積にも一定の制限があります。そのため、賃貸情報に記載される「専有面積」にはロフト部分が含まれないケースも少なくありません。
見た目よりも実際の床面積が広く感じられるのは、ロフト付き物件ならではの特徴です。
ロフトはベッドスペースや収納、趣味の空間として活用されることが多く、ワンルームや1Kなどのコンパクトな間取りで人気があります。
また最近では、「アンダーロフト」という種類のロフトもあります。
アンダーロフトとは、上下2層に分かれた部屋の下側がロフト状になっているスペースのことを指します。寝室スペースとしての使用を想定して、あらかじめベッドや布団のサイズに合わせてつくられていることが多いでしょう。
「ロフト付き物件に住むと大変」と言われる主な理由
見た目がおしゃれで、空間を有効に使えるロフト付き物件。しかし、実際に住んでみると「思っていたより大変だった」という声も少なくありません。
ロフトは限られたスペースを活かせる反面、構造上の特徴から生活の中で不便を感じやすい部分があるのも事実です。
ここでは、ロフト付き物件でよく聞かれる「大変」と言われる理由を具体的に見ていきましょう。
熱中症のリスクがある
ロフトは基本的に天井付近に位置しているため、どうしても熱気がこもりやすい場所です。
特に夏場はエアコンの冷気が下にたまり、ロフトまで届きにくくなります。寝るスペースとして利用している場合、「夜が暑くて眠れない」と感じる人も多く、温暖化が進む近年では熱中症のリスクもあります。
ロフトを寝る場所として使用する場合は、天井部分の断熱性を高める工夫やサーキュレーターの設置など、暑さ対策が欠かせません。
上階の生活音が気になる
ロフト付き物件はワンルームタイプが多く、天井が高いことから音が反響しやすい傾向にあります。
またロフト付き物件自体、木造で建てられている物件が多いので上階の足音や水回りの音が響きやすく、静かな環境を重視する人は気になるかもしれません。
もしロフト自体が吹き抜けのような構造になっている場合、外からの音も伝わりやすい可能性もあります。
上り降りが大変
ロフトに上がるには、はしごや階段を使う必要があります。
はしごで上下空間を移動するのは「まるで映画の主人公のようで素敵」と思えるかもしれませんが、はしごの昇り降りの動作は意外と体力を使います。さらに夜中にトイレに行くときなど、アルコールで酔っていたり寝ぼけた状態での上り降りは、はしごや階段の踏み外しなどの危険が生じることもあります。
また荷物を持っての上り降りも難しく、生活動線としての使い勝手は決して良いとは言えません。
掃除をするのが大変
ロフト部分は天井との距離が近く、掃除の際は姿勢を低くしたままでいなければなりません。
また、ロフト部分にはコンセントが設置されていない場合も多く、掃除機を持ち込むのが難しいことがあります。
それでもロフトの床材がカーペットやラグの場合、ダニやほこり対策は欠かせません。定期的に掃除をする高い意識が求められます。
寝る時に圧迫感がある
ロフトの天井は低く設計されているため、座ったり立ち上がったりする動作が制限されます。
寝るときも天井との距離が近く、「圧迫感を感じる」という人も多いようです。特に背の高い人や閉塞感が苦手な人には、ロフトでの就寝がストレスになることもあります。
ロフト付き物件のメリット

「ちょっとした秘密基地のようでワクワクする」----ロフト付き物件は、そんな見た目の面だけでなく限られた空間をうまく使える点や、家賃を抑えやすい点など、実用面でもさまざまな魅力があります。
工夫次第で暮らしをより快適にできるのが、ロフト付き物件ならではの特徴です。
ここでは、ロフト付き物件のメリットを紹介します。
限られた空間を広く活用できる
ロフト付き物件の最大のメリットは、限られた床面積を有効に使えることです。
例えば6帖のワンルームでも、ロフトがあるだけで空間に「上下の広がり」が生まれ、実際の専有面積以上に広く感じられます。
ロフトを収納スペースとして活用する人も多く、衣類や季節家電などをまとめて置くことで部屋全体がすっきり片付きます。
また、天井の高い構造が多いため、一般的なワンルームに比べて開放感を感じやすいのもポイントです。限られた面積で「広く快適に暮らしたい」という人にとって、ロフト付き物件は理想的な選択肢と言えるでしょう。
同じ広さの物件よりも家賃が安い傾向にある
ロフト付き物件は、見た目の広さに対して家賃が比較的安い傾向にあります。
というのも、ロフト部分は多くの場合「居室」としての面積に含まれず、建築基準法上は「収納」や「物置」として扱われるからです。そのため、実際には6帖+ロフト3帖といった物件でも、家賃設定は通常の6帖ワンルームと大差ないケースが少なくありません。
結果として、限られた予算の中で少しでも広く暮らしたい人にとって、ロフト付き物件はコストパフォーマンスの良い選択肢になります。特に学生や新社会人など、一人暮らしを始めたばかりの人には魅力的なポイントです。
「家賃を抑えつつ、狭く感じない部屋に住みたい」という希望を叶えやすいのが、ロフト付き物件の大きな利点と言えるでしょう。
生活スペースを分けることができる
ロフトを上手に使うことで、ワンルームの中でも空間を「用途別」に分けることができます。
たとえば、ロフトを寝る場所にすれば、下のフロアを生活スペースや作業スペースとして使うことができ、部屋全体に整理された印象を与えられます。
来客時にも、ロフトに私物をまとめておけば生活感を隠すことができるのも嬉しいポイントです。
またテレワークや在宅勤務をしている人にとっては、ロフトをワークスペースにすることで仕事とプライベートの切り替えがしやすくなります。
狭いワンルームでは、「すべての生活が同じ空間で完結してしまう」ことがストレスになることもありますが、ロフトがあれば心理的にも空間的にもほどよい距離をとることができます。
自分の生活スタイルに合わせて柔軟に使える自由度の高さも、ロフト付き物件の魅力の一つです。
ロフト付き物件が向いている人の特徴
ロフト付き物件には独特の魅力があり、うまく使えばコンパクトな間取りでも快適に暮らすことができます。
ただし、向き・不向きがあるのも事実です。暑さや上り降りの大変さなど、デメリットも踏まえたうえで自分の生活スタイルに合っているかを見極めることが大切です。
ここでは、ロフト付き物件に向いている人の特徴を紹介します。
家賃を抑えつつ広い空間で暮らしたい人
ロフト付き物件は、同じ家賃帯でも「間取りより広く感じられる」点が魅力です。
ワンルームの限られたスペースでもロフトがあることで上下に空間が分かれ、スッキリ整った暮らしが実現できます。
また、ロフト部分は建築基準法上の「居室」としてはカウントされないため、家賃設定が抑えられているケースが多いのも特徴です。
予算をできるだけ抑えたい学生や新社会人などにとって、コスパの良い選択肢になるでしょう。
空間アレンジを楽しみたい人
ロフト付き物件は、空間の使い方に自由度が高いのも魅力です。
ロフトを寝室にする人もいれば、趣味スペースや書斎、収納場所にする人もいます。限られた空間をどう使うかを考えるのが好きな人や、インテリアを工夫して自分だけの部屋づくりを楽しみたい人には特におすすめです。
ロフト部分に、インテリア小物、小さな観葉植物を置くだけでもぐっと雰囲気が変わります。ほかの人とは少し違う空間を演出できるので、「おしゃれな部屋に住みたい」「自分らしさを表現したい」という人にも向いています。
天井が高く開放的な空間が好きな人
ロフト付き物件は、一般的なワンルームに比べて天井が高く設計されています。これにより、実際の面積以上に広く、開放感のある印象を受けます。
「天井が高いスタイリッシュな雰囲気が好き」「部屋が広く見えるだけで気持ちが明るくなる」といった人にはぴったりです。さらに、ロフトのある構造は窓の位置が高めに設けられることも多く、採光性が良くなる傾向があります。その場合、日中に自然光が差し込み明るい雰囲気で過ごせる点も魅力の一つです。
開放感を重視する人にとって、ロフト付き物件は見た目の印象以上に"快適に感じる空間"を実現してくれます。
まとめ
ロフト付き物件は、限られた空間を有効に使えるのが大きな魅力です。寝室や収納、趣味のスペースなど、工夫次第で自分らしい空間をつくることができます。
一方で、夏の暑さや上り降りの負担など、実際に住んでみて気づくデメリットもあるため、見学の際にはロフトの高さやはしごの造り、コンセントの有無など、暮らすイメージを持ちながらすみずみまでしっかり確認しておくことが大切です。
同じ家賃でも広く感じられる点や、おしゃれで個性的な間取りを楽しめる点は、特に若い一人暮らしの方に人気の理由です。
生活スタイルや体力、使い方の工夫によって快適さが大きく変わるため、自分に合うかどうかをじっくり見極めたうえで検討しましょう。