賃貸契約の流れを解説!必要書類についてもご紹介

賃貸物件をこれから探す方の中には、初めて契約される方、転居するために久しぶりに契約される方がいらっしゃるのではないでしょうか。
物件探しから入居までの流れをご紹介していきますので、おさらいしていきましょう。
目次
賃貸契約のおおまかな流れ
それぞれの流れをご紹介する前に、賃貸契約のおおまかな流れについてご紹介します。
- 物件探し
(所要期間:1~2週間) - まずは物件探しですが、ここではインターネットなどを用いてどのような物件があるのかを見ていきながら、希望する部屋のイメージを固めていきます。事前に部屋の条件を決めているとスムーズに進めることができます。
- 不動産会社へ行き、内見
(所要期間:1日~1ヶ月) - 見たい物件が決まったら、次は不動産会社に問い合わせて、気になった物件を実際に内見していきます。
- 申し込み~入居審査
(所要期間:2日~1週間) - 内見をして物件が確定したら入居申し込みを行い、貸主による入居審査に進みます。
- 重要事項説明、契約手続き
(所要期間:1日) - 審査が通過したら不動産会社へ行き、重要事項説明を受けて契約手続きを行います。
- 物件の引き渡し
(所要期間:~1ヶ月) - 契約後は物件の引き渡し期間として、引越しに伴う手続や準備を行います。
以上がおおまかな流れですが、早い方で1週間程度、ゆっくりと時間をかけて決めていきたいという方では3ヶ月程度かかることもあります。
所要期間には個人差がありますので、あくまで目安程度と捉えておきましょう。
不動産会社へ行く必要があるのは、物件紹介や内見、重要事項説明を受けるとき程度ですので、少ない方であれば2回で済みます。
お部屋(物件)の条件を決めておこう
物件探しに1~2週間とお伝えしましたが、住みたい物件の条件が決まっていないとスムーズに決まりませんので、事前にお部屋の条件を決めてみるようにしましょう。
また、これらの条件を不動産会社に問い合わせるときに伝えることで、おすすめ物件を提示してもらいやすくなります。
お部屋の条件 ~住みたいエリア~
まずは住みたいエリアを決めることが大切です。
通勤・通学に必要な時間を考慮するために職場や学校の最寄り駅を確認して、その上で希望する沿線を決めていきます。
しかし、沿線や最寄り駅、徒歩何分なのかといった希望条件が多すぎると物件が少なくなったり、家賃が高くなったりするので優先順位を決めておきましょう。
駅から近い物件が良いのか、徒歩何分までなら許容できるのかなど、駅までが遠くても職場や学校に近い駅であれば、通勤・通学にかかる時間も同じくらいになることがあり、家賃も安くなるといったこともあります。
バスなどの利用も可能であれば候補は増えるので、より選択肢は広がります。
お部屋の条件 ~周辺・生活に関する条件~
自分がどのような生活を送りたいかイメージしていき、周辺に関する条件を決めていきます。
例えば、帰宅が遅い時間になるため、遅くまで営業している飲食店やコンビニが近くにほしい、自炊メインの生活になるのでスーパーや商店街の近くがいいなど、生活に併せて条件を決めていきましょう。
お部屋の条件 ~間取りを決める~
お部屋の条件の中でも特に気になる間取り。
間取りの目安としては以下のようなイメージとなります
- 1人暮らし:1R~1DK
- 2人暮らし:1LDK~2LDK
- 3人以上:2LDK以上
どれくらいの広さが必要かと言うと、1人暮らしで20平米以上、2人暮らしで30平米以上、3人以上となると40平米以上となります。
もちろん生活スタイルによって必要な広さや間取りも変わりますので、物件探しの際にどのような間取りが自分に合っているかも、考えながら見ていくと良いでしょう。
1Rと1Kの違い
1Rとは、台所や玄関と部屋の区別がされていません。
対して1Kはこれらが区別されています。
大きな違いはこのように区別されているかどうかですが、広さも大きく変わります。
同じ6畳でも、区別されている1Kでは区切られた部屋が6畳ですが、1Rの場合は台所や玄関まで含んだ全ての面積で6畳となりますので、物件選びの際には注意が必要です。
関連記事:1R~4LDKの間取りの種類と特徴とは?L・D・Kの意味も解説
お部屋の条件 ~家賃と予算~
よく言われているのが月収に対しての3分の1以下が、生活を圧迫しすぎない家賃ですが、支払い能力という観点から入居審査にも関わると言われています。
予算の中でお部屋を決めることになりますが、これまでで決めた条件ではマッチするお部屋が無いといった場合、築年数が古い建物も候補に入れてみると良いでしょう。
一般的に新築に近いほど家賃は高く、築年数が古いほど安くなる傾向にありますので、ご自身の条件、予算と合うお部屋が見つかりやすくなります。
賃貸情報サイトまたは不動産会社で物件を探す

物件選びの前段階である条件が決定したら、いよいよ物件探しです。
ここからは物件探しについてご紹介していきます。
賃貸情報サイトで探す
賃貸情報サイトには多くの物件が登録されているため、ひとつひとつ見ていくと時間がかかります。
賃貸情報サイトの絞り込み検索機能で、あらかじめ決めておいた条件を使用して効率良く条件に合ったお部屋を探していきましょう。
エリアや予算、間取りなどの基本条件を設定することで、条件に合ったお部屋に絞り込まれます。
それでも物件が多い場合は、「築年数」「建物の構造」「設備」「ペット可」「ロフト付き」などといったこだわり条件も設定していくことで、よりマッチした検索結果からお部屋を探すことができます。
気になる物件が決まったら、問合せ・ご予約ボタンや電話から不動産会社に問合せていきます。
不動産会社に訪問・問合せ
賃貸情報サイトを活用して物件を探す以外にも、物件探しの方法はあります。
物件探しの段階から不動産会社に問合せたり、直接訪問して物件を紹介してもらうといったことも可能です。
訪問する際には、事前予約をしたりや希望条件を決めておいたりすることで、スムーズに物件を紹介してもらうことができます。
新着物件や退去予定の物件などを紹介してもらえることもあります。
関連記事:失敗したくない方必見!賃貸物件の選び方と失敗しないポイントとは?
内見を行って物件の決定
見たい物件が決まったら、不動産会社に問合せをして実際に物件を見に行く「内見」を行います。
賃貸情報サイトや物件資料では見れないところや感じられないところなど、実際に物件を見てイメージと合っているかを確認していきます。
エリアが決まっているのであれば、事前に複数の物件を伝えておくことで1日に複数件の内見も可能です。
入居の優先順は、基本的に内見をした方から審査を受けて、通過すれば入居できるといった流れになりますので、人気物件を内見する場合は入居申し込みに必要な書類をそろえておくこともおすすめです。
関連記事:内見とは?賃貸の内見で見るべきポイントや流れ、持ち物をご紹介
申し込みから入居審査を行い契約

住みたい物件が確定したら申し込み、入居審査となり、全て通過すると契約となります。
こちらでは申し込みから契約までの流れについてご紹介していきます。
申し込みと必要書類
「入居申込書」に必要事項を記入、必要書類を添えて申し込みを行います。
記入する必要事項は以下の通りです。
- 住所
- 氏名
- 勤務先
- 勤続年数
- 収入(年収)
- 同居人の有無
基本的に必要書類は以下の通りですが、契約会社によって提出書類が変わることもありますので、事前に不動産会社から説明してもらうようにしましょう。
- 契約者本人の源泉徴収票などの収入証明書
- 契約者本人の運転免許証などの身分証
- 連帯保証人の源泉徴収票などの収入証明書
- 連帯保証人の運転免許証などの身分証
入居審査と判断材料
申込書の内容を判断材料として2日程度で入居審査が行われますが、長い場合は1週間程度を要することがあります。
入居審査の判断基準としては入居者と連帯保証人の支払い能力、勤続先や勤続年数、年収がよく見られます。
その他にも近隣住民とトラブルを起こす恐れは無いかといった点からも判断されます。
関連記事:賃貸契約の入居審査に必要な書類や落ちる理由、落ちないコツをご紹介
重要事項説明
審査を通過すると宅地建物取引士による重要事項説明が行われます。
これは物件の仕様や契約内容の詳細について説明を行い、契約者が合意した上で重要事項説明書にサインと押印をすることで完了となります。
契約内容や物件の仕様など、入居後や退去時のトラブルに繋がりかねないことですので、内容を良く理解していくようにしましょう。
契約手続きと必要書類
重要事項説明が完了したら契約手続きに移ります。
契約時に必要なものや書類については以下の通りです。
申込書と同じで不動産会社によって変わることがありますので事前に確認しておくようにしましょう。
- 契約者の印鑑(シャチハタは基本的に不可)
- 契約者の住民票
- 契約者の身分証、連帯保証人の身分証のコピー(運転免許証など)
- 契約者・連帯保証人の収入証明(源泉徴収票など)
- 連帯保証人の同意書
- 連帯保証人の印鑑証明
- 火災保険加入申込書
- 銀行口座の通帳・印鑑(口座引き落としで家賃を支払う場合に必要)
契約後から引越しまでの流れ
賃貸契約が完了したら、いよいよ新生活に向けた準備が始まります。契約後から実際に新居での生活をスタートするまでには、以下で紹介する4つの重要なステップを進める必要があります。
鍵を受け取る
鍵の受け取りは、初期費用の支払いが完了した後、契約書に記載のある契約開始日以降に受け取りが可能になります。受取日当日は、不動産会社へ赴き名前と物件名、部屋番号を提示しましょう。また、ウインズリンクでは、原則として印鑑が必要ですので印鑑を持参して下さい。
初期費用の入金確認や、必要書類に不備がなければ鍵の引渡しに進みます。
部屋の鍵以外に複数の鍵が渡される場合もありますのでどの鍵がどこに対応するのか確認をしましょう。
関連記事:鍵受け取りの際に必要なものは?受け取る際の流れとともに解説
ライフラインを開通させる
新居での生活をスムーズに始めるためには、電気・ガス・水道・インターネットなどのライフラインの開通手続きを計画的に進めることが重要です。これらの手続きを適切なタイミングで行うことで、入居当日から快適な新生活を送ることができるでしょう。
ライフライン開通手続きの基本的な流れは、引越しの1~2週間前までに各事業者への連絡から始まります。電気・ガス・水道・インターネットそれぞれに必要な手続きがあり、順序立てて進めることでスムーズな開通が実現できます。
引越しを行う
引越し作業は新生活への最終段階となる重要なステップです。荷物の搬出・搬入から新居での荷解きまで、複数の作業を計画的に進めることで、スムーズな新生活のスタートを切ることができるでしょう。
引越し作業は体力的にも精神的にも負担の大きな作業ですが、しっかりとした準備と計画的な進行により、新生活への期待を胸に前向きに取り組むことができるでしょう。
住民票を移転する
新居への引越しが完了したら、住民票の移転を忘れずに行いましょう。
住民票は行政サービスの基礎となる重要な書類であり、引越し後14日以内に住民票の住所変更を届け出ることが法律上義務付けられています。
この手続きを怠ると最大5万円の過料が科される可能性もあるため、早めの対応が必要でしょう。
関連記事:住民票の移し方はどうするの?必要書類や手続きを解説します
まとめ
物件探しから入居までの流れと、それに伴う必要書類などについてご紹介してまいりました。
頻繁に引越しすることはあまりないかと思いますので、一連の流れは都度こちらの記事でチェックしながら進めていくことで、漏れも無くスムーズに引越しすることができますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、引越し後には住民票などの役所関連、水道・ガス・電気といったライフライン、引越し業者の手配などといった手続きがあります。
これらの手続きも忘れないようにして、新生活を迎えましょう。